骨盤の動きの原因と日常生活で気をつけた方がいい動作や姿勢について

骨盤は、1つの仙骨と2つの寛骨(腸骨・坐骨・恥骨の総称)で出来ています。
そして、体の前面では「恥骨結合」で連結されていて、背部で2箇所の関節である「仙腸関節」でつながっています。

この仙腸関節が動くことを「骨盤 が歪む」「骨盤が開く」などと呼んでおり、いわゆる「骨盤の動き」は「仙腸関節の動き」と言ってもよいでしょう。
ちなみに、仙腸関節の動きは3〜5㍉程度の微細な動きで身体のバランスをとっています。

それでは、骨盤は「何が原因」で動くのかについて解説していきます。

原因① 呼吸
骨盤の1分間に12〜16回程度繰り返している呼吸の動きとともに動いています。

原因② 心の状態
緊張・興奮状態だと骨盤はちぢみ、リラックス状態だと骨盤はゆるみます。

原因③昼夜
昼の活動時間帯で骨盤はちぢみ、夜の睡眠時間帯で骨盤はゆるみます。

原因④生理周期
生理後〜排卵期で骨盤はちぢみ、生理時・妊娠・出産時に骨盤はゆるみます。

原因⑤季節
初夏と晩秋から冬にかけて骨盤はちぢみ、春は骨盤がゆるみます。

原因⑥ライフサイクル
思春期に骨盤はちぢみ、高齢になると骨盤はゆるんでいきます。

このように、実に様々な原因で骨盤は動くんですね。
ですから、何らかの原因で動きが正常でなくなると、身体のいろいろな機能に悪影響が出てきてしまうんです。

そして、骨盤は、女性にとって子宮や卵巣といった生殖器や内蔵を保護するとても大切な場所です。

骨盤がゆがむと、内蔵が下ったり、機能が低下することがあります。
ゆがんだ骨盤を矯正することや、骨盤を支える筋肉を強化する事は大切ですが、それ以上に日常の動作や姿勢にも注意する事が大切になります。

以下に、日常生活で気をつけた方がいい動作や姿勢について解説します。

・物を拾う動作→中腰で前かがみの姿勢ではなく、膝を着いて取る

・洗濯を干す時→あらかじめ腰をあまり曲げなくても良い高さにかごを置いて洗濯物をとりだすようにする

・洗面台の姿勢→低い場所で前傾姿勢になるときは、膝を軽く曲げ、股関節から身体をまげるようにする

・片足だけに重心をかけない→同じ足に重心をかけないようにする

・決まった方だけで物を持たない→抱っこや、荷物を持つときなどに気をつける

・床に座る時の姿勢→横座り、ぺちゃんこ座りをやめる

このポイントに気を付けてください。